ベルサイユ宮殿、一部ホテルに

ベルサイユ宮殿の理事会は1日、フランスのホテルグループ、ロブ・ホテル・コレクションと有名シェフのアラン・デュカス氏の合同事業体に宮殿敷地内の複数の建物を貸し出す計画を承認したそうだ。建物は改修後、小規模の高級ホテルと高級フランス料理店として使用される予定とのこと。
貸し出されるのはグラン・コントローレ、プチ・コントローレ、パビヨン・デ・プルミエ・サン・マルシュと呼ばれる3棟。落札者が決まるまで1年半かかったという。合同事業体は2500万ユーロを投じて改修を行うと表明しているとのこと。ホテルには20の客室のほかにスパやオレンジ園などが一望できるテラスが設置されるそうだ。地下にはプールも建設されるという。合同事業体が支払う年間の賃貸料は100万ユーロだそうだ。
ベルサイユ宮殿を運営するベルサイユ宮殿美術館国有地公団のカトリーヌ・ぺガール総裁は「この規模で利益を出すためには最高級ホテルにする必要がある」と語っているという。
国からの補助金が減る中、フランスの重要文化財施設は独自の資金調達を模索しているそうだ。年間およそ1400万人が訪れるベルサイユ宮殿では近年、チケット販売、イベント、ショップやレストランの賃貸料で収入を増やしているという。
ホテルなどに改修される3棟の建物は宮殿の左側にある。ルイ16世の在位中は財務を司る役所が置かれていたが、フランス革命後は国防担当官庁に移管され、最近では食堂として使われたそうだ。2006年以降は使用されておらず、08年にベルサイユ宮殿に返還されたとのこと。
ぺガール氏によると建物は傷んでおり、少なくとも500万ユーロ規模の修復を緊急に行う必要があるという。
ベルサイユ宮殿には馬車を運営する業者や、17世紀の衣装を観光客に貸し出して写真撮影を行いたいという業者から要請があったそうだが、ぺガール氏は「ベルサイユをディズニーランドにするつもりはありません」と断ったという。
確かに歴史ある重要文化財がテーマパーク化してほしくはない。あくまで最高級ホテルとして一部を改修するということなのだろう。一体どんなホテルになるのか楽しみだ。